本日のブログでは、
一般的な新築マンションのあらゆる窓に標準装備されている、
『C型レール』と呼ばれる,低価格「カーテンレール」の滑走性の問題についての解説と併せて、
当社が新規物件において推奨させていただいております、
機能性「カーテンレール」への交換のメリットと、
『カーテンバトン』の併用で実現する。
快適な窓辺へのバージョンアップを実現させた、具体事例をご紹介させていただきます。
『春夏用レース』と『秋冬用レース』の衣替えの際に『カーテンレール』へリニューアル。
『春夏用』レース
先日納品させていただきました、「グリーン」配色の柄物「輸入レース」を大変お気に召していただきましたお客様より、輸入生地は、廃柄になるサイクルが早いため、気に入ったパターンの生地を長く愛用するために、「春夏秋冬」の四季に応じて、「春夏」用の配色と、「秋冬」用の配色のレースを洗濯しながら、ローテーションで使い続ければ、レース全体の寿命が2倍に伸びるということから、今回、「秋冬」用のオレンジ色のレースを追加で納品させていただきました。
『秋冬用』レース
『秋冬用』レース、納品の際には、新たに「リビング」エリアのソファ・セットが納品されていました。
機能性「カーテンレール」への交換のきっかけ。
こちらは、入居時に付いていた、一般的に業界では、『C型レール』と呼ばれる、廉価品・シルバー色のカーテンレールです。
一般的に、新築マンションの仕様では、大きな「掃出し窓」から「小窓」に至るまでこのレールが統一して設置されていますが、幅広の「掃出窓」で重量のある厚手のカーテンを吊る場合や、ヒダのない「フラット系」のカーテンやレースを納める場合には、この『C型レール』では、滑走性の問題で使い勝手が悪くなるという問題がございます。
また、2つのカーテンレールをつなぐ「ダブルブラケット」の幅が狭いタイプが採用されている場合などですと、「前幕」と「後幕」との隙間が狭いがために、摩擦により、カーテン、レースの開閉効率が悪くなるというケースもございます。
今回交換させていただいた、既存のカーテンレールの場合は、2つのレールの間隔が55mmと、一般的に最低限と推奨されている60mmよりも若干狭いブラケットであったため、重量のあるカーテンと、以下の仕様にて、フラット系のレースの開閉操作性の高まる工夫をさせていただきました。
『ダブルブラケット』で固定させず,
『機能性カーテンレール』の特性を引き出す。
こちらの物件の、『カーテンレールBOX』の奥行寸法(D)は、一般的と言われる、標準値「150mm~180mm」より、やや広い190mmの幅が確保されていました。
これは、最低値を150mmとするならば、約40mmの設置配分をカーテンレールBOXの中で任意に決めることができるということを意味します。
今回は、「3ツ山・2倍ヒダ」のしっかりとした厚地のカーテンと、川島織物セルコンのオリジナルである、『ノンタック・ウェーブ』縫製と言う、形態安定に優れた、特殊加工の「フラット カーテン」との組合せでしたので、「機能性」に優れる2本のカーテンレールを採用し、またそのレールの間隔を、従来品より、20mm増やして、独立設置させることにより、「前幕」と「後幕」の摩擦の問題を解消させました。
機能性「カーテンレール」,『ネクスティ』の活躍。
上の写真では、一般的なカーテンレールの滑走性の説明をしています。
カーテンレールの溝に沿って、直進的に滑走するランナーの構造が従来品では一般的でした。
今回、ご採用いただいた、機能性カーテンレール『ネクスティ』の「ランナー」は、基本の「直進」滑走機能に加えて、ランナーの『ヒートン』と呼ばれる部分に、360°の「回転機能」を持たせることによって、より滑走性の向上する機能性を付加していることが、このレールの重要なセールスポイントの1つとなっています。
上記の2つの工夫により、カーテンレールの機能性が格段に向上し、大きな「掃出窓」でもスムースな開閉を実現することができました。
生地を傷めず、開閉スムース、『カーテンバトン』の効力も併用。
さて、こうして愛着ある「掛け替え用」のレースの納品に併せて、滑走性の良い機能性カーテンレールへのリニューアルを行ったわけですが、今回ご採用いただきました2つの生地は、厚手は、重量があり、レースは繊細な生地であるのが特徴でしたので、この2つの生地を傷めず、長く愛用いただく工夫をもう1つ追加させていただきました。
直接生地を持たないず開閉する,『カーテンバトン』の使用。
『カーテン バトン』は、インテリアにこだわりのあるホテルなどの客室の窓辺で使われている事が多い、ウィンドゥ・アクセサリーです。
「手を触れる特定の位置にダメージを与えたくない」場合、「裏地付きの遮光カーテンなど、重量のある大きな窓」がある場合、「繊細なレース生地を直接手で引っ張って欲しくない」場合、等々、さまざまな配慮のもと、この「カーテンバトン」が、カーテン、レース開閉の補助としてセットされている事が多いようです。
今回のケースでは、厚手、レース共に、「片開き」で仕立てましたので、窓の片側方向の端のランナーに「カーテンバトン」を据え付けて、例えば、厚手のカーテンを日中開けている時などは、束ねた「タッセル」に収納できる様にして納めさせていただきました(そのためには、選定するカーテンバトンの長さも関係します)。
直接、生地を持たずに、カーテンランナーの引っ掛け部分に力が加わるため、無駄なエネルギーがかからずに、開閉が非常にスムースに行えることが大きな機能的な特徴でもあります。
閉じた時には、カーテンバトンは生地の背後に隠れますので、特に厚手のカーテンの場合は、すっきりと収めることができます。
一年を通じて、「美しく機能的な窓辺」のリニューアルに、お客様からも大変ご満足いただきました。
参考資料:当社・『輸入カーテンの特集ページ』
http://www.mitsuwa-i.com/inhouse-2.html
当社・『オーダーカーテン』の特集ページを見る。
http://www.mitsuwa-i.com/sub2.htm
当社・『ローマンシェード』の特集ページを見る。
http://www.mitsuwa-i.com/roman.html
文責: 梶川 完之(インテリアコーディネーター・色彩コーディネーター)
ミツワインテリア: http://www.mitsuwa-i.com/
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- at 8:19 PM
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