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ボウ ウインドウでの掛け替え。「スカラップレース」と「アール・ヌーヴォー」風カーテンで。

2017年10月11日

築25年、輸入住宅のリビングを優雅に演出する「ボウ ウインドウ」のレースとカーテンの掛け替えのご相談をいただきました。

 「ボウ ウインドウ(Bow wibdow)」とは、 出窓の1種で、同サイズの窓を3面以上組み合わせて弓形に張り出させた装飾窓のことですが、こちらの窓は2間サイズのダイナミックな6連・ボウ ウインドウです。

 

 

「出窓」レースのスタイリング。
『スカラップ』にトリムを付けて。

写真はお打合せ時の出窓内。

既存のレースは、標準的な「両開き」でしたが、6連・ボウ ウインドウのダイナミックな装飾性を引き立たせるために、一体型の 『スカラップレース』にお好みの装飾トリムをつけたスタイルレースへリニューアルをすることになりました。

 

出窓の前後が水平関係にある「台形型・ベイ ウインドウ」であれば、「M型スカラップ」というスタイルでまとめると綺麗ですが、出窓の奥が「弓型」形状となる、「多角形・ボウ ウインドウ」では、スカラップのウエーブを中央に1つ足すことにより、多角形対応となります。

 

今回ご採用いただいたボイルレースと、裾の装飾トリムは川島織物セルコンの生地でしたので、「スカラップ」のスタイル提案は、メーカーのスタイルブックで紹介されている、ボウ ウインドウ対応の『スカラップセンターウエーブ(トリム)』を参考としつつ、出窓の環境とお客様のご要望を盛り込んで行うことになりました。

窓装飾における「スカラップ(Scallop)」とは、レースにホタテ貝(Scallop)の貝殻のような半円を連ねた形状の縁取りを施すことを意味します。
洋裁であれば,襟や裾などを半円を連ねたような波形の縁に仕立てることになりますが、多角形窓である出窓やボウ ウインドウでは、このようなスタイルレースが映え、見せ場となります。

 

川島織物セルコンのスタイルブックに掲載されている『スカラップセンターウエーブ(トリム)』の寸法比率図では、仕上り丈(100%)に対して、M地の切れ上がり部に35%、谷部に20%の空間を開けるイメージとなっていますが、この比率は絶対値ではなく目安となる基準値です。

実際は、出窓自体のの規模、外部からの陽射しの程度や方位、プライバシーの度合いによって割合を変えることができます。

 

出窓 スカラップ レース

こちらの窓は、日中の陽当たりが良いため、スカラップのウエーブを浅目にしたいという要望がありました。

出窓内の幅はW350cm。
スカラップのウェーブを浅くするシュミレーションは、日中の陽射しのもと、紙テープを既存のレースに当てながら、視覚的に馴染むバランスをお客様と一緒に確認しました。

 

確認時にマーキングした、採寸データをもとに、1/30スケールの手書きにおこした確認作業。

今回はスカラップの縦方向を構成する深さはスタイルブックの50%に圧縮されたサイズがお客様の希望スタイルであることがわかりました。

また「スカラップ センターウエーブ」の横方向を構成する幅比率は、20% : 30% : 30% : 20%となりました。

 

ボウ ウインドウ スカラップ レース

「スカラップ センターウエーブ」納品後の様子。

日没後の納品でしたが、夜のプライバシーもほとほど確保できてイメージに沿った仕上がりになりました。

 

ボウ ウインドウ スカラップ レース 事例

ボイルレースとの組み合わせで使用した「トリム」は長さ18cmのもの。

スタイルブックで推奨されているトリムとサイズは同じですが、違うデザインのトリムを組み合わせています。

 

 

「出窓」のカーテン。
『アール・ヌーヴォー』期の伝統柄で。

 

川島織物セルコン ヌーボーアイリス FF1166 カーテン 特価

ボウ ウインドウの手前を飾るカーテンには、現地にお持ちした縫製展示品の中から、ご支度の内装や家具と相性の良い「アール・ヌーボォー」期デザインのファブリックをご採用いただきました。

「アール・ヌーヴォー(フランス語: Art Nouveau)」とは、19世紀末から20世紀の始めにかけてヨーロッパを中心に開花した国際的な美術運動の総称を指し、「新芸術」を意味することばです。
ファブリックデザインの世界では、従来の様式に囚われない装飾性花や、植物などの有機的なモチーフや自由曲線の組み合わせた作品が多数産み出されました。
 
 

上の写真は、東京ビッグサイトで行われた、インテリアトレンドショーでの川島織物セルコン出展ブースの一部。

 

カーテンにご採用いただいた生地、『ヌーボーアイリス』  ・ FF1166(LGO)もアール・ヌーヴォー期のイメージを汲んだ新作として披露されました。

『ヌーボーアイリス』は、「西洋アヤメ」をモチーフにした川島織物文化館所蔵のデザイン画を復刻させたたファブリックで、伸びやかなアイリスの花を、「アールヌーボー」調の柄と織物の魅力で表現。
モダンからクラシカル、エレガントなテイストまで幅広くお使いいただける魅力的なファブリックです。

 

川島織物セルコン ヌーボーアイリス カーテン FF1166 事例

納品後の様子。
『ヌーボーアイリス』の格調高いデザインが、夜の出窓を美しく引き立てます。

 

ウィリアム・モリス ヌーボーアイリス カーテン

「風通織(ふくれ織り)」による柔らかなボリューム感を持った生地ベースに、パターンを縁取るゴールドの輪郭線が、この生地の魅力です。

 

ウィリアム・モリス ヌーボーアイリス 川島織物セルコン カーテン

スカラップレース トリム 川島織物セルコン

こうして、25年ぶりの掛け替えもお客様の満足のもと完了しました。

25年前の時の流れの中で、お客様の趣味嗜好、家具や敷物、インテリアレイアウトも変わるため、新鮮なリニューアルになりましたが、それを考慮したスタイリングにより、新しい窓辺は速やかに生活の中に溶け込んで行きました。

 

◆ 「川島織物セルコン」製品の特集ページを見る。
https://www.mitsuwa-i.com/kawashima.htm

◆ 当社・『オーダーカーテン』の特集ページ を見る。
https://www.mitsuwa-i.com/sub2.htm

 

ミツワインテリア: https://www.mitsuwa-i.com/

 


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