本日のブログでは、個性的な「トップライト(天窓)」のデザインと、窓周辺のレイアウトを考慮してデザインした、LD全体の『装飾バランス』によるスタイリング事例をご紹介させていただきます。
一見、苦労なく普通に納められている様に見えますが、施工にあたっては、居室と窓の構造と特徴を入念に考えた提案をさせていただきました。
メイン「ファブリック」とアクセサリーの組合せ。
今回のメイン・ファブリックは、当社で人気が高い、五洋インテックスのカタログ「インハウス」収録の『リシュプール』。
淡いゴールドのベースに部分は、風合いのある横節が流れ、その上に程よい大きさの「ダマスク柄」が描かれているベルギー製の輸入ファブリックです。
『スワッグ&テールバランス』の両サイドを飾るカスケード部分には、ライトブラウンのシャンタン(シルク調)を裏地に合せ、大人の深みを持たせています。
淡いゴールド系の生地に深みのある配色を1つ挟むことによって、「装飾トリム」や「装飾タッセル」といった華美なアクセサリーを組み合わせても、単調にならないメリハリの効いた全体像を作りました。
レースには優美な『ジョーゼット』を組み合わせて。
レースにご採用いただいた無地には、極上の『ジョーゼット』として知られる、フジエテキスタイルの「ハクボ」を組み合わせています。
『ジョーゼット』とは、20世紀初頭・フランスのドレスメーカー『Georgette de la Plante』の名にちなみ名付けられた平織の無地で、当初は「絹製」でしたが、後に「レーヨン混紡」、「ポリエステル製」と実用性の高い生地に改良されました。
ボイルより肉厚で透過性が抑えられるジョーゼットは、シワになりにくく、ふっくらと柔らかなドレープ性のある生地で、レースとして用いると綺麗なヒダが楽しめます。
『トップライト』を引き立てるウィンドゥトリートメントの工夫。
ところで今回、お客様からリクエストをいただいた『装飾バランス(上飾り)』のスタイルは、『スワッグ&テールバランス(トリム付)』でしたが、「トップライト(天窓)」のあるベランダ側・「大窓」は天井に近く、また左側にエアコンが近接しているなど、ダイナミックな表現を考えるうえで、様々な工夫を凝らす必要のあるレイアウトとなっていました。
対象となる大小2つの窓は、窓幅が違うだけでなく、サッシ上部の高さも異なっていましたので、丁寧な採寸により、均整のとれたバランスとしてまとめる調整が必用でした。
俗に言われる2つのバランス、すなわち、「V」で始まる『Valance(上飾り)』と、「B」で始まる『Balance(窓全体のバランス)』の釣り合いが取れるかを考え、取れる場合に限り、次に続く詳細なスタイリング提案へと進みます。
現地でのお打合せの際には、当社の展示品をお持ちしながら、状況に応じて型紙の模型を作るなどしながらイメージの摺合せを行います。
2つの窓の状況を考慮した結果、トップライトのある大窓の上部が天井に近かったため、天井より低い位置にある「途中窓」とのバランス(Balance)を取るために、僅かですが、『バランスレール』を2段仕立てに足して、スワッグの厚みを上方向に嵩上げしています。
下方向に下げる形で厚みを持たせずに、トップライトの開口を利用した嵩上げによる調整で、「途中窓」との整合性を図っています。
製作前のイメージシュミレーションを経て イメージ通りに納めることが出来ました。
「V」で始まる『Valance(上飾り)』と、
「B」で始まる『Balance(窓全体のバランス)』
「途中窓」の方は、窓枠上部が程よく天井から離れていましたので、トップライトがある「大窓」のプロポーション(Balance)と上飾り(Valance)のデザインを先に決めて、それに調和するトータルバランス(Valance&Balance)を家具のレイアウトを考慮しながらスタイリングしました。
ひと続きの居室で、サイズの異なる複数の装飾バランスを設える場合、 「V」で始まる『Valance(上飾り)』と、「B」で始まる『Balance(窓全体のバランス)』の調和を考えながら、無理のない範囲でプランニングをすることが大切となります。
◆ 当社 ・「装飾バランス」の特集ページを見る。
http://www.mitsuwa-i.com/balance.htm
ミツワインテリア: http://www.mitsuwa-i.com/
- カーテン(輸入ブランド)
- Trackback(0)
- 「V」で始まる『Valance(上飾り)』と、「B」で始まる『Balance(窓全体のバランス)』の調和とスタイリング。 はコメントを受け付けていません
- at 10:38 PM
- posted by 管理者