本日のブログでは、前回の「内装リフォーム」事例の続編として、完成した内装に合わせてコーディネートさせた窓辺のスタイリング事例のご紹介(PART2)となります。
内容は、都内の「高級賃貸マンション」にご入居されるお客様邸の『主寝室』と『リビング・ダイニング』のウィンドゥ・トリートメント提案です。
『主寝室』の窓辺をドラマチックカラーで演出。
当社施工のカーペットの張替えと、輸入壁紙を使用した内装工事が終わった翌日に窓装飾の納品をさせていただきました。
これから、ベッドが搬入されてきますが、ディスプレイのセッティングもお客様と楽しみながら組み合わせていきました。
こちらは、メールでの提案コーディネートイメージです。
今回、メインとしてご提案したいと考えていたこちらのカーテン生地が、メーカーカタログ改訂により廃柄が決定していたことが判明し大いに焦りましたが、幸いなことにメーカー在庫が19mほど残っており、事なきを得ました。
お客様にサンプルをご確認いただいたところ、大変気に入っていただけたため、ボリュームたっぷりの2.5倍ヒダ縫製仕様でこの生地のファイナルを飾らせていただくことになりました。
生地の配色も風合いもお客様も絶賛の生地でしたので、本当に足りて良かったと思うと同時に、縫製展示品を持っていたため残念な気持ちが交錯する思い出の生地となりました。
華やかなトップトリートメント。
『装飾バランス』のスタイリング提案。
赤とパープルを基調とした主寝室のインテリア・リフォームの最後を飾る、トップトリートメントとしての『装飾バランス』のスタイリングついてのご説明です。
天井高がH2.8m、カーテンBOX内の奥行高を加えるとH3mを超えるダイナミックな窓でしたので、装飾バランスをカーテンBOX内に内付して、壁紙の高さと揃えるスタイルで表現することになりました。
こちらは、今回納品させていただいた『スワッグ&テール バランス』の確認用イメージ画像です。
提案者である我々は、部屋と窓のサイズを入念に計測したうえで、『装飾バランスの』フォルムをラフスケッチで描き、加工所の方が割り出した「バランスのバランス」ともいうべき計算画像と見合わせて確認をしたのち製作にかかります。
今回、『スワッグ&テール バランス』の前幕と裏地に使用したのは、服飾用のハイテク繊維が醸し出す、優しく輝く光沢感が素晴らしい、フジエテキスタイルの『ウスライ(PF2180)』収録のパープルとブラックの組合せです。
この組み合わせは、輸入壁紙とカーテンの配色を意識して採用しました。
そして、『ウスライ』の光沢感を更にきらびやかに引き立てる、淡いパープルの装飾トリムを装飾バランスのフレームラインに組み合わせて、美しい主寝室のコーディネート全体を完結させました。
追記・ご入居の『寝室』のトータルインテリア。
こちらは、ご入居後に撮影をさせていただきましたお客様こだわりの感性の結晶となる珠玉のインテリアの様子です。
お客様と楽しくアイデアを出し合って作り上げる過程と、お披露目をいただけた時の感動が、我々の知識と経験の肥やしとなり次のご提案に繋がっています。
レース生地と薄手の生地をメインとした、
眺望の良い『リビング・ダイニング』の窓装飾。
眺望豊かな高層マンショ」のリビング・ダイニングは天井高が2.8m以上ありました。
この意匠を考慮して今回は、上部フレーム内の透明ガラス面に、発色の良いカラー・レースと装飾トリムを合わせた『装飾バランス』でまとめるプランをご提案させていただきました。
採用したレースは、マナトレーディングの「リバーシブル・レース」として評価の高い『ルーチェ』収録色の中から個性的な(5)番色です。
透明感、素材感に優れた、厚手のオーガンジーである『ルーチェ』は、防炎機能も備えており、高層マンションでのご採用も多い人気レースです。
「主寝室」でもご採用いただいた、淡いパープルの装飾トリムは、異なるトップトリートメントの表現手法の中でも、共通アイテムとして使用することができました。
窓の形状を考慮してデザインした、
『装飾バランス』のスタイリング提案。
こちらは、浅い「コの字型」窓の形状を考慮した、「ウィンドウ・スタイリング」の提案と加工確認の過程です。
現地での採寸から割り出したイメージスケッチをもとに、実際の加工シュミレーションを行いました。
コーナー部分のスタイリング・バリエーションには特に注意を払いました。
「異なる素材のレース」を組み合わせた
『フロントレース・スタイル』の窓装飾提案。
「フロント レース」スタイルの前幕にご採用いただきましたレースには、アスワンの『メゾン・ドゥ・ファミーユ(MAISON DE FAMILLE)』収録の人気チュールレースより、ローズ色をご採用いただきました。
『アメリー』のモダンにアレンジしたオーナメントパターン部分は、しっかりとした編みレースのグランド部分のチュール目の上に、柔らかなボリューム感の感じられるデニット糸で柄付けをした表現となっています。
この生地は、チュール編みの強度にこだわった製法で作られているため、編みレースの上下に「サテン」の無地などをコンビネーションすることもできる、これまでにない画期的なレースとして知られています。
当社にも特設展示ギャラリーを設けており、レースの上下に、メーカー推奨のしなやかで光沢の美しいサテン生地を組み合わせたでディスプレイを行っています。
今回の納品事例では、チュールレースとサテンのカーテンをそれぞれ独立させた、「フロントレーススタイル」でスタイリングさせていただきました。
また、『装飾バランスの生地も厚手のオーガンジーですので、日中の採光を透した窓の美しさは格別なものとなるでしょう。
チュールレースの柄は、輸入壁紙のパターンに合わせてコーディネートしています。
日中は、チュールレースをメインにご使用いただきますが、後幕のサテンカーテンを引くと、同系色で組み合わせた夜型のコンビネーションカーテンにバージョンアップするスタイルとなっています。
こちらが、後幕のサテンのカーテンです。
柔らかい生地の質感とサテン特有の優美な光沢感に惹かれます。
今回納品させていただいた、浅い「コの字型」窓の形状であれば以下の様な窓のカタチを活かしたスタイリング表現を楽しむことも可能です。
例えば、コーナーの折り返しに前幕のレースだけをコーナー脇に寄せつつ、後幕のサテンのカーテンを、少しだけ正面側に折り返しながらマグネットタッセルで緩やかな曲線のフォームをつけながらまとめる納めでは、『スワッグ&テール』バランスとの相性も良く、コーナー部分を複合的な装飾の組合せでまとめ上げる事も出来るでしょう。
こうして、眺望の良い高層マンションのリビング・ダイニングもご覧のとおり、レース素材と薄手の生地を組み合わせて、エレガントでありながら明るい窓辺に変身いたしました。
ご入居の『寝室』のトータルインテリア。
お客様のイメージされていた理想のインテリアが完成した様子です。
毎回感じる事ですが、我々の日々の提案は、お客様からいただく感性のストックから成り立ち研鑽されていると思います。
***編集追記***
新刊・『インテリアデザイナーの住む家』
2015年8月5日に、トーソー出版より全国の書店にむけて新刊リリースされました『インテリアデザイナーの住む家』にて、今回の事例を含む最近の事例紹介が4ページの特集形式で掲載されました。
テキストは、フルカラー(A4変型・128ページ)で、広告などを一切含まない「教科書(?)」的な構成となっている保存版の一冊です。
「ミツワインテリア」の掲載ページ
掲載ページでは、窓装飾のトップトリートメントとしての魅力を持つ、『装飾バランス』をメインテーマにした構成でご紹介いただきました。
同時に、我々の得意とする、「マンション」や「戸建住宅」におけるトータル・インテリアリフォームの提案・施工事例も紹介されておりますので、窓装飾だけでなく、欧米スタイルのインテリアにご興味のある方にも、当社の活動をご紹介したいと思っています。
以上、本日は都内の「高級賃貸マンション」ご入居前の内装リフォームと併せて行った、『主寝室』と『リビング・ダイニング』の窓辺のスタイリング事例の詳細解説をご紹介させていただきました。
当社の特徴は、「リフォーム工事」と「窓装飾の提案」が共に高い技術と実績で両立している点ですので、トータル・コーディネートに関心のある方は、メール等でお気軽にご相談下さいませ。
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