マンションの廊下などで、お気に入りの「ファブリック」と「テンションポール」を使った手軽な「間仕切り対策」のご相談をいただく事が多いです。
アクセント・ドア「Before~After」
今回は、「猫」ちゃんの居室への出入りの配慮と、空調対策、デザイン性に配慮した納品をさせていただきました。
昨年、マンションご入居の際に当社にカーテンのご依頼をいただきましたお客様から、新たに「居室のドアと共存して使用する夏冬限定の間仕切りカーテン」のご相談をいただきました。
現在の窓辺のイメージを考慮した生地提案のご要望。
ご入居前・LD「掃出窓」のファブリックイメージ
ご入居前・洋室「腰高窓」のファブリックイメージ
ご入居前・主寝室「腰高窓」のファブリックイメージ
こうした、以前の納品イメージを念頭に入れつつ、今回のお客様のご要望をヒアリングしたしました。
***お客様のご要望***
①新しく飼いはじめた猫のために、個室の扉は解放的でありながら、夏場と冬場だけ、冷暖房効率に配慮した間仕切りカーテンを廊下に面した扉2か所に取付けたい。
②イメージとしては、扉の枠の上部に「テンションポール」を設置して、カーテン自体の開閉はせず、横から、あるいは、中央からめくって人が出入りできる納めにしたい。
③ファブリックについては、夏は涼しげで、冬は暖かい雰囲気のものを選びたい。
④室内ドアの形状は、洋室側は「内開きの開閉ドア」、主寝室側は「引き戸」となっているがが、ドアの取り外しや、工事をしてレール等の取付をするものではなく、春と秋は取り外せる様な手軽な納まりが希望。
⑤部屋の温度を保つのが目的とはいえ、個別の部屋のカーテンとの相性や、廊下の雰囲気も重視した間仕切りカーテンにしたい。
「室内ドア」開口の特徴を把握する。
「室内ドア」の開口の状態は、幅82cm、高207cm、テンションポール設置部の奥行2.5cmでした。
「室内引き戸」の開口の状態は、幅86cm、高207cm、テンションポール設置部の奥行8.5cmでした。
開き戸のドア枠についてはテンションポール設置部がギリギリでしたが設置可能であることがわかりました。
テンションポールには、専用「リングランナー」を併用して、滑走性の良い開閉によりテンションポールが外れにくい組合せをご提案させていただきました。
生地の選定は、ご来店をいただきまして、各居室内のカーテンとの相性を考慮した2種類の生地をご採用戴きました。
*主寝室用にお選びいただいた生地(写真左上)は、川島織物セルコンの人気生地『マリーゴルド』FF6520(I)。
*洋室用にお選びいただいた生地(写真右上)は、フジエテキスタイルの人気ファブリック『リース』・FA6613(BR)です。
2つのカーテン共に、畳み寄せ易い「形態安定加工」を施して、広さのない開口部分でも使いやすい納まりを目指しました。
参考までに今回、間仕切りに『ハトメカーテン』を採用するご相談もいただきました。
「ハトメカーテン」は偶数個のアイレット(ハトメ)にポールを通して製作するフラットスタイルの一種ですが、ヒダ山を取らない縫製で、生地のウェーブの中央付近にポールを通すハトメを配置して開閉する性質上、必然的にスムースな開閉に必要な1.5倍ヒダ縫製程度のウェーブ(ポール幅×1.5倍)が出るようなフラットカーテンを作ってから偶数個のハトメを配置する必要がございます。
そのため、ヒダ山を取らない「フラットカーテン」の変形スタイルである「ハトメカーテン」の場合は、生地の前後に通常のカーテンより大目のウェーブが生じて、畳んだ時はそれが顕著になります。
また、ハトメカーテンの「形態安定加工」はオーダー品ではほぼ存在しないため、裾側のウェーブが乱れがちになります。
今回の場合は、2.5cmの隙間にテンションポールに設置するため、開閉の際の摩擦が大きい「ハトメ」スタイルにした場合は固定が強固ではないテンションポールが外れ易くなるなどのデメリットが考えられますので、素敵なスタイルではあるのですが、開口部が狭いこともありますので余り推奨はできないスタイルであると考えます。
最終的に、開口部の状況とテンションポールを使用しての開閉環境を考え、「ハトメスタイル」ではなく、リングランナーを併用した縫製(形態安定加工付)スタイルをお勧めさせていただきました。
「洋室ドア」を開放して、「間仕切りカーテン」を設置。
まず、「洋室」の開口部には、フジエテキスタイルの『リース』の4配色の中から、FA6613(BR)をお選びいただきました。
廊下の「インテリア」としても、この生地のデザインがモダンにマッチしています。
メインファブリックに合わせて、開閉調整の補助となる、フラワー・モチーフの「マグネットタッセル」をてご提案させていただきました。
洋ちなみに、室側でご採用いただきましたのは、
◆「マグネットタッセル」: FEDE・『ペオニア』・RT781 01です。
こちらは「室内側」から見た様子です。
室内ドアはこの様に開放して、ドアストッパーで固定しています。
『リース』の生地の裏面は、表面を反転させたイメージとなっており、これが室内のカーテンとの相性が良かったとのご感想をいただきました。
「主寝室(引き戸)」を開放して、「間仕切りカーテン」を設置。
「主寝室」の開口部には、川島織物セルコン・モリスデザインスタジオ収録の生地より、『マリーゴールド』・FF6520(I)をご採用いただきました。
廊下側から見た『マリーゴールド』の清楚な間仕切りは、夏冬バージョンの引き戸のの代替えとして飽きのこないものとなりました。
主寝室の引き戸でご採用いただきました、フラワー・モチーフの「マグネットタッセル」には、生地のイメージに合わせて別のアイテムを合わせました。
◆「マグネットタッセル」: FEDE・『ロゼット』・RT662 01
『マリーゴールド』との組み合わせで、お洒落でありながらも自由なアレンジが楽しめる装飾タッセルとしてこちらもお気に召していただきました。
こちらは「室内側」から見た様子です。
引き戸も端に寄せてすっきりと納まっています。
主寝室のカーテンにも、川島織物セルコンのクラシカルデザインのカーテンを納めさせていただいていたので、『マリーゴールド』との相性も良く、イメージ通りの納まりになったとの事でした。
当社ではこれまでも以下のような手法で、脱着が容易な「間仕切り」のご提案をさせていただいております。
http://mitsuwa-i.com/blog/?p=4151
http://mitsuwa-i.com/blog/?p=4169
◆ 当社・『オーダーカーテン』の特集ページ を見る。
http://www.mitsuwa-i.com/sub2.htm
◆当社・『ウィリアム・モリスの特集ページ』を見る。
http://www.mitsuwa-i.com/inhouse.htm
ミツワインテリア:http://www.mitsuwa-i.com/
- カーテン(国内ブランド)
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