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インナーサッシのある「カーテンボックス」での『ローマンシェード』提案事例
本日のブログでは、「クラシックスタイル」のマンション・リフォーム後に納品させていただきました、大型掃出窓での『ローマンシェード』設置事例についてご紹介させていただきます。
まずは、納品後のイメージです。
幅3.6mの掃出窓は、右側の「FIX窓」と左側2枚の「引き違い窓」からできたいましたので、今回は3分割設置でローマンシェード(ダブルタイプ)を納めることになりました。
「カーテンボックス」内に張り出した
新設『インナーサッシ』の取り合いを考慮
これは近年、増えてきている事例ですが、リフォームの際に新設された「インナーサッシ」が窓枠がら前方に張り出して、カーテンボックス内の有効奥行き寸法を狭めてしまうケースがございます。
今回の事例では、もともと15cmあったカーテンボックスの内側に新設したインナーサッシのフレームが5cmほど張り出しておりました。
こうして有効奥行き寸法が10cmになってしまいますと、2本のカーテンレールを使った従来のカーテン&レースの組合せができなくなります(レース側のカーテンレールの下までインナーサッシが張り出しているため)ので、解決策として、1本のヘッドレールでまとめられた、『ローマンシェード』のダブルスタイル(前幕+後幕)をご提案させていただきました。
同時に、その場合の注意点として、将来的な「後幕」生地のメンテナンス(クリーニング)の際に、インナーサッシ枠の張り出しが幕体の脱着の障害になりにくい仕様の「ローマンシェード」メカニックを選ぶ必要がございました。
ローマンシェードのメカニックには
タチカワブラインドの『クレアス(ダブルタイプ)』を採用

今回ご採用いただいた2種類の生地は、前幕・後幕ともに川島織物セルコン製の生地でした。
そのため、通常であればローマンシェードのメカニックには、川島織物セルコンが採用しているTOSO社製『クリエティ(ツイン ワンチェーン)』を使用します。
しかし、このメカの場合、後幕側の生地を接着している上部のマジックテープがヘッドレールの室外側に向いている構造のため、今回のようにカーテンボックス内へインナーサッシ枠が張り出している納まりでは、後幕の脱着作業が非常にしづらくなるという問題がありました。
そのため今回は、発注指示がやや煩雑にはなりましたが、タチカワブラインドに生地を支給し、ワンチェーンタイプの『クレアス(ダブルタイプ)』メカニックを採用することにいたしました。
『クレアス(ダブルタイプ)』を採用した決め手は、後幕側の生地を脱着するためのマジックテープ部分が、前幕と同じく室内側に向いている点です。
これにより、インナーサッシ枠の張り出しによる干渉を受けにくくなります。
ヘッドレールはTOSO(トーソー)製よりやや大きめのため、カーテンボックス内(10cmの奥行き)に設置する際の余裕はあまりありませんでしたが、このようなケースでは、タチカワブラインドのメカの方が後幕のメンテナンス性に優れています。
残念ながら、生地メーカーの多くはTOSO(トーソー)製メカとの契約を基本としているため、このようなイレギュラー対応には応じてもらえません。
そのため、最終的なメカニックの選定は、販売店側で現場状況を判断しながら行う必要があります。
タチカワブラインドの『クレアス(ダブルタイプ)』は、ファブリックメーカー御用達のメカではありませんが、機能性・操作性ともに定評のある製品です。
そのため、3分割での設置であっても、レース・前幕ともに美しく柄合わせをして納めることができました。
レースには、軽やかに流れるような「刺繍レースの縦のライン」を生かし、厚地にはアール・ヌーヴォー柄のファブリックを使用。
窓辺を彩る「アクセントウィンドウ」として、華やかで印象的な空間を演出しています。
前幕は『アールヌーボー』、
後幕は『アーツ&クラフツ』期のデザインで
前幕にご採用いただいた、川島織物セルコンの『ヌーボーアイリス』(※現在は廃番)は、「西洋アヤメ」をモチーフにした川島織物文化館所蔵のデザイン画を活かして描かれたファブリックで、ゴールドの輪郭線が柄を引き締め、アールヌーボー調の優美なアイリスの柄が浮かび上がって見えます。
カラーアイテムは、現代のインテリーシーンを反映した、パステル調の明るい色調を含めた4配色をご用意していおり、選ばれる配色によって、モダンからクラシカル、エレガントなテイストまで幅広くお使いいただける魅力的なファブリックです。
カタログ「filo」の新作発表会でも、「アールヌーボー」調の伸びやかで華麗な花柄のデザインに合せた、平織風通の柔らかなボリューム感のある代表的な生地として注目を集めていました。

『ジャスミンシアー』(MM3159)は、コーディネートドレープ(厚地)である『ジャスミン』のモチーフを、縦方向に流れる柄として刺繍で表現した薄地のシアーレースです。
『ジャスミン』は、ウィリアム・モリスが手掛けた初期の本格的デザインのひとつで、1872年の作品として知られています。
このレースでは、原画となったジャスミンの花のイメージを大切にしながら、数種類の刺繍ステッチを用いて花の表情に豊かな変化を加えています。
また、『ジャスミンシアー』はモリスシリーズで初めて防炎加工を施した刺繍生地であり、さまざまな生活シーンで『ジャスミン』はもちろん、他のモリスシリーズのドレープともコーディネートをお楽しみいただけます。
「グランドピアノ」やインテリアとの調和
クラシックスタイルにリフォームされたなインテリアとの調和も素敵ですが、グランドピアノの背景としても「絵」になる窓辺が出来上がりました。
ローマンシェードの平面表現により「柄物ファブリック」のデザイン美がよりいっそう引き出されるケースも少なくありません。

「インナーサッシ」の新設によってカーテンボックスの使い勝手に制約が生まれた窓でしたが、実用性を考慮に入れつつ分割設置した「ローマンシェード(ダブルタイプ)」の採用により、採光や調光、ベランダへの出入りといった多目的なニーズに応えられるる美しい窓辺にリニューアルすることができました。











