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FISBAの高級メリノウールカーペットを敷き詰めた地下音楽室の反響音対策。

2016年08月13日

本日のブログでは、「FISBA(フィスバ)」の超高級メリノウールカーペットを敷き詰めて行った、音楽室の「音響(反響音吸音)対策」事例をご紹介させていただきます。

FISBA メリノウール ラグ&カーペット

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『FISBA(フィスバ)』の愛称で知られる、スイス・「クリスチャン・フィッシュバッハ」社は、200 年近い歴史を誇る、世界最高峰のテキスタイル・ブランドとして知られていますが、フッァブリックにコーディネートできる最高級の「ラグ&カーペット」コレクションもご用意しています。

今回の提案施工事例では、ニュージーランド産の「高級メリノウール・100%」を、ハンドタフテッドの技術を駆使して高密度に仕立てた、128色展開『EN VOGUE PREMIUM(アン・ヴォーグ・プレミアム)』をご採用いただきました。

選定色は、Colour:062の魅惑的な「レッドカーペット」で敷き詰めて、海外の「オペラハウス」をイメージした音楽室のインテリアに模様替えすることになりました。

 
 

地下音楽室の「反響音軽減対策」

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お客様の相談内容は、新築戸建の地下室にグランドピアノを入れたのち、ピアノ演奏と声楽発声による室内の反響を確認したところ、部屋全体の反響音が予想以上に強いためこの環境をインテリア性を重視する方法で改善したいとの事でした。

低音系の音圧レベルが高い、「スタインウェイ(Steinway & Sons )」のグランドピアノや、一流「声楽家」のドラマチックな演奏は、想像以上に床や壁の振動が高まるため、空間が広いとはいえ、天井からの反響が気になります。

また、硬質材である石貼りのフロアが反響をキックバックするため、「吸音対策」として用意されていた部分敷きの「絨毯」では、まだ事前に想定していた対策としては面積的に足らないというご感想でした。

 

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気密性の高く外部への防音性に優れている「地下室」は、目的に応じた広い空間を設計しやすい面積的なメリットはありますが、反面、十分な天井高を確保できないため、芸術としての「音」を扱う用途で使用する場合、室内の反響音を効果的に抑えて、快適な音楽環境を整備することが大切になってきます。
 
具体的には、上層階の様に、高い天井や吹抜けなどを使って豊かな残響分散を利用できる設計が難しい環境では、「反響音を受け止めるフロアの吸音対策」が少なくとも必要になってきます。


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ちなみに、地下「録音スタジオ」などの内装においては、部屋全面を部位別の吸音素材で包む場合もありますが、本事例の様に、芸術性の高い西洋音楽としてのクラシックを意匠面にも作り込んでいるインテリアにおいては、「吸音対策」にもこだわりに応じた対応が求められます。

お客様にとっては、「吸音対策」によるインテリアの更なるグレードアップも重要なテーマでしたので、 吸音効果の高いカーペットを使うのであれば、海外の「オペラハウス」や「劇場」で使われるレベルの「レッドカーペット(赤絨毯)」の敷き詰めにしたいとのご要望になりました。
 
 
 
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お打合せ当初、豪華な演出効果が期待できる赤系のカーペットを柄物を含めて一通りご紹介しましたが、国内にあるものでは「赤の発色」やカットの密度と質感でご満足いただけるもの見つかりませんでした。

そこで、当社の隠し玉ともいえる、『FISBA(フィスバ)』の「ラグ&カーペット」コレクションより、128色のカラーバリエーションとニュージーランド産・高級メリノウールをふんだんに使った『EN VOGUE PREMIUM(アン・ヴォーグ・プレミアム)』をご紹介した結果、Colour:062」の魅惑的な「レッドカーペット」をご採用いただくことになりました。 

 
 
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音楽室前の地下階段では、色調の深い赤をカーペットで使っていましたが、音楽室では「ゴールド」の装飾や華やかな照明との相性も良い明るめの赤にしています。
 
 
 
 FISBA(フィスバ)の
「ラグ&カーペット」コレクション。
 
 

FISBA(フィスバ)の、「ラグ&カーペット」コレクションについては、以前のブログで製品紹介をいておりますので、そちらをご覧ください。

また、当社でご用意している商談用サンプルは、現在は入手できない希少品ですが、FISBAの東京ショールームでは様々な展示品と併せてご覧いただくことができますので、そちらもご活用ください。


 

FISBA ウールラグ

こちらは、今回の現地打合せで実際にご覧いただいた、「65cm☓130cm」サイズの『EN VOGUE PREMIUM(アン・ヴォーグ・プレミアム)』特製カラーパレット・ラグの商談用サンプルです。

素材には、衣料用ウールとしても名高い「メリノウール」のなかでも最高品質とされる、「ニュージーランド産・メリノウール(100%)」を使用しています。
そして、この高品質素材をハンドタフテッドの技術を駆使して、熟練した職人が8cm角ほどのカラーを、1つずつ丁寧にフックガンで打ち込みながら128展開色で作り上げたのがこの打合せ用「カラーパレットラグ(非売品)」です。
 
 

こちらの「色見本ラグ」は実際の打合せの際にカタログと一緒に持ち運びできるように作られおり、これを現地で直接「触って」、「踏んで」いただきながら、この製品の発色の美しさを素晴らしさを実感していただく事ができます。
それほどメーカーにとって自信のある製品ということです。
 
フィスバ ウールラグ

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ベーシックな無地の『EN VOGUE PREMIUM(アン・ヴォーグ・プレミアム)』の場合、最少製作面積:1㎡以上の「ラグ」サイズから、最大60㎡(6m☓10m)のカーペットサイズまで製作可能です。

製品は、「単色(無地)」製作でも、98,000円/㎡という高級品。
 完全オーダー品のため、全製品受注製作納期は約8週間となります。

更に、このカラーチャート色と組み合わせて、FISBAがコレクションしている個性的なパターンをオーダーサイズでお作りすることも可能です

 

2016.8.10.36

ところで、カーペットのオーダーサイズについて、長さについては比較的融通が利きますが、幅に関して言えば、輸送上の理由により一定の制約があります。

国産のカーペットではもちろんですが、海外品のカーペットであっても、今回必要であった幅5.4mのオーダーに対応できるものはほとんどありません。
国内常備品であれば通常、輸送上の都合もあり幅4m以上のものは存在しません。
梱包幅が4mを超えると、一般の配送便では対応しないため「特別便」対応となるためです。

海外メーカーの輸入品でも、幅5mを超えてオーダーできるものが少ない中、FISBAの『EN VOGUE PREMIUM(アン・ヴォーグ・プレミアム)』は、最大幅6m対応となっていました。

今回の事例では、成田空港からの直行便による輸送搬入になりましたが、「舞台」の両端で繋ぎを入れるものの、音楽室のメインスペースを1枚のカーペットで納める事が出来るということで、お客様も快く2か月間の間このカーペットの入荷を心待ちにしていただけました。

余談ですが、運の良いことに、地下とはいえ,現地での搬入が、クレーンなどの特殊重機を使うことなく、人力(とはいえ5人)で行えたことも施工の実現につながりました。
最終的な搬入ができなければどんなに素晴らしい製品でも採用できないのです。
搬入経路が狭く入り組んでいるマンションなどでは不可能な事例でした。

 


『EN VOGUE PREMIUM』で採用する
「ニュージーランド産・メリノウール」について。

 

「メリノウール」とは、メリノ種の羊から採った羊毛のことを呼びます。
紡績された繊維は、羊毛の中で最も細く、シルクのような光沢感と弾力性に富み、そのなめらかな肌触りは衣料品に最適といわれています。

水を弾き、調湿機能に優れているため、一年を通して快適に使えることができることと、燃えにくいという特性があるため、防炎製品としても優秀な素材です。 
 
 
 
 次に、「糸の太さ」は番手やデニール、デシテックスなどで表しますが、ウールなど「繊維の太さ」ミクロン(1ミクロンは1000分の1ミリ)で表示し、その数字が小さいほど繊維が細くしなやかになります。
 
ニュージーランドメリノは、全世界メリノ生産量の1.5%以下ですが、繊維の太さは12ミクロンから24ミクロンまで(平均繊度は19ミクロン以下)とメリノ種の中で最も細く引っ張り強度に富み毛羽立ちが少ないのが特徴です。

主要生産国オーストラリアの平均繊度(22ミクロン)や、南アフリカ連邦(23ミクロン)と比較して、ニュージーランドメリノはより繊維が細く希少な原料とされています。 

参考までに、毛の細さによって使われる製品用途も異なります。
 
 *  「スーパーエクストラファインメリノ(16.5~17.5ミクロン)」
⇒(用途):超高級スーツ・コート・ドレスなど。
 
* 「エクストラファインメリノ(18.5~19.5ミクロン)」
⇒(用途):高級スーツ・コート・ドレス・ニットウェアなど。
 
* 「ファインメリノ(20~22ミクロン)」
⇒(用途):しっとりとしたセーターやカーディガンなどの高級ニットウェア。
 
* 「ストロングメリノ(22.5~25ミクロン)」
⇒(用途):ざっくりとしたセーターやカーディガンなどの高級ニットウェア。
 
「カーペット」で使用される一般的なウール繊維の太さは38〜40ミクロン程度(1ミクロンは1000分の1ミリ)といわれていますが、FISBA(フィスバ)の「ウール」ラグ&カーペットで扱うニュージーランドメリノは「23ミクロン以下」の衣料品クォリティの繊維をふんだんに使用して超高密度で作り上げています。

 

実際に、FISBA・「ウールラグ&カーペット」が、豊富なカラーバリエーションに加えて、繊維密度の高さという点でも品質が抜きん出ているというデモンストレーションを128配色のサンプルキットを使ってご紹介してみましょう。

 

プラスチックの筒にパイルが詰め込まれているカラーサンプルは1個ずつ取り外すことができ、ラグの組合わせ見本と比較しながらお好みの配色をあてがいカラーコーディネートができます。
サンプルは実際のラグの密度をイメージして作られています。

 

サンプルを逆さに立てると、プラスチック筒の中に詰め込まれているメリノウールパイルの圧縮度合いが観察できます。
画像を拡大してご覧いただければ解りますが、パイルを無理に筒から引き抜いてしまうと、繊維が爆発的な勢いで膨張してしまうため原状回復できません。
繊維の細いニュージーランド産・メリノウールが驚くほどの高密度で詰め込まれています。

 

上質なラグとは繊維の細さとパイルの高密度にありますが、FISBAのラグは指を押し当てて繊維を広げようとしてもご覧の様な超高密度のため、パイルの根元を見ることは勿論、容易に広げることすらできません。

単色「ラグ&カーペット」のパイル高さは9mmですが、繊維が細いニュージーランド産メリノを超高密度で織り上げているため、柔らかな手触りでありながらも、しっかりとした弾力性が得られ、薄いという感じが全くしません。

また、高密度ウールは撥水力が高く、コーヒーなどをこぼしても、すぐに乾いたタオルなどで拭き取れば繊維に液体が吸水浸透せず汚れもほとんど残らないなどの長所を持ちます。
もちろん吸音性や保温性も抜群です。

 

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「ラグ加工」のバッキングには、ダークグレイのフェルトを使い、表面の美しさを損なわない仕上がりとなっていますが、現場でのジョイントや施工が必要なカーペットの場合は、バッキングなしでオーダーすることもできます(価格は同一)。

ウール「ラグ&カーペット」は、全製品「防炎認定」済みで「床暖房対応」となっていますので、一般住宅から商業施設まで広くお使いいただけます。
 
 
 
「吸音対策」工事
現状回復もできる特殊施工で。
 
2016.8.10.1
 
特殊製品のため前置きが長くなりましたが、このブログは、施工に対するこだわりに共感していただける方のために書いているものですので何卒ご了承ください。
 
エントランスに続く階段を除く「石貼り」のフロアを「ウール・カーペット」で吸音対策をすることになりましたが、間取りがご覧の様に変形ですので、現場での施工調整をして納めることになりました。

写真は、特殊加工で圧縮されたアンダー材(8mm)を下貼りしている様子です。

何故、圧縮アンダー材を使用するのかといいますと、今回の施工では、既存の石貼りフロアを傷めず、将来的には現状復帰も可能な工法で納めているからです。
原状回復のために、石材とアンダー材の固定にはボンドや粘着テープを使用しない特殊工法で納めているので、床は傷つかずに養生された状態になります。
アンダー材とカーペットは専用テープを使って固定して仕上げますし、カーペットのジョイントはアイロン溶接も行って仕上げますので手間の掛かる仕事です。
専門的な話になりますが、手間で言えば一般的な「グリッパー工法」の方がはるかに楽です。
 
 
 2016.8.10.4
 
現地で下準備をしていると、成田からの直行便で、待望のカーペットが届きました。
総勢かかって荷降ろしをすませて、輸送用の包装を外すと、5.4mのカーペットも含めて「ラグ」用の化粧カバー(筒状)で梱包されていました。
 
その後の施工については、企業秘密の技も多いため割愛させていただきますが、トラブルもなく無事に施工終了しました。
 
 

コンサートホールの様な音楽室。

豪華さと「吸音効果」が両立。
 
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フィスバ メリノウール ラグ&カーペット
 
2016.8.10.19
 
「音楽室」の扉を開けると、ご覧の様に敷き詰められた「レッドカーペット」にリニューアル。

カーペットが入る事により、「階段」・「壁」・「舞台」でレイアウトされている曲線美が更に美しく調和しました。
 
 
 
FISBA メリノウール ラグ
 
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ゴールドを使った「家具」や「装飾品」も豪華に映えます。
 
 
 
FISBA カーペット
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カーペットは目にもやさしく、疲れにくいと言われています。
カーペットの繊維には、音の反響だけでなく光の反射も抑える効果があります。
大胆に使った照明の光もソフトに抑えてくれるので、目の疲れを軽減してくれるでしょう。
 
 
 
2016.8.10.20
 
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「音楽室」全体の反響が抑えられたため、フローリング仕上げの舞台上では快適な「ピアノ演奏」がお楽しみいただける様になりました。
 
 
  
2016.8.10.15
 
フィスバ カーペット
 
 舞台から、サロンに向かっての「声楽演奏」も違和感なしとのこと。
何よりでございました。
 
 
こうして、単なる「反響対策」だけでなく、「部屋の格調」が高められるリニューアルとなり、お客様からも、これからは実際のコンサートホールをイメージした練習ができますとご満足いただけました。
皆様の今後益々のご活躍を願っております。
 
 
 

◆当社・『オーダーカーペット(置敷き)施工』の特集ページ。
https://www.mitsuwa-i.com/overlock.htm

◆ 当社・『リフォーム工事の特集ページ』を見る
https://www.mitsuwa-i.com/m-reform.htm

 

ミツワインテリア: https://www.mitsuwa-i.com/

 

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