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ウィリアム・モリス『イチゴドロボウ』を採用した、「英国風パブ」の素敵な窓辺。

オープン間近の「英国風パブ」内装材のウィンドゥ・トリートメントに、ウィリアム・モリスの、Strawberry Thief(イチゴドロボウ)』で仕立てた「カーテン」と「間仕切り」をご採用いただきました。

お打合せには際、店舗内装のベースがあらかた出来上がってからおうかがいをさせていただきました。
エントランスから入って正面にある開口窓は、幅360cmを超える店内のフォーカルポイントとなっていました。
この印象的な窓と、左側に位置するスタッフ室の間仕切りには、英国「MORRIS & Co.」のコットン(綿100%)プリント生地『Strawberry Thief(いちご泥棒)』のカーテンを、インテリアの仕上げとしてご採用いただきました。
英国 ・「MORRIS & Co.」
『Strawberry Thief(イチゴドロボウ)』

ウィリアム・モリスの手掛けた数多いデザインの中にあって、『Strawberry Thief(イチゴドロボウ)』は、時代を超越して常に高い人気を誇るデザインのひとつです。
『いちご泥棒』のデザインは、モリスの描いた1883年のデザインで、当時の地元園芸家たちの日常の暮らしの中で起こっていた、小さな悩みから発想を受け誕生いたしました。

モリスは「ケルムスコット・マナー」での暮らしの中で、庭にいちごを育てていました。
ところが、収穫の季節になると、食いしん坊の鳥たちが次々と実をついばんでしまったそうです。
実際には違う種類の鳥だったそうですが、モリスはこの情景を愛らしいツグミに重ね合わせ、デザインの中に描き出しました。
小鳥と花、そしていちごが織りなす穏やかな世界の奥には、静かに広がる“青い森”が佇み、見る人の心にウィリアム・モリスならではの理想郷を感じさせてくれます。


このアイコニックなデザインは、原版の「ハンドプリント」の雰囲気を残した微妙な質感の「コットン(綿)100%」の柔らかな素材感のファブリックとして、かねてより強いご要望がありましたが、 2011年、モリス商会創設150周年記念『Morris Archive Collection』リリースの際にようやく作品の版権を英国「Liberty」社から買い上げることにより復刻を遂げたものです。


作品の カラーバリエーションは、オリジナルの「インディゴ」、そしてケルムスコット・マナーにある古い壁掛けをイメージした「色褪せたブルー」などの全5配色展開としてリリースされていますが、 今回ご選定いただいた色番は、周囲の壁装に使用されている、象徴的なモリス・グリーンの壁紙『BRANCH(210374)』と、珪藻土塗りの仕上色に採用された、英国・『Farrow&Ball』ペイントとの調和を考えて、やや淡色系の「311番色」をご選定いただきました。
現地でのお打合せとイメージ確認

現地では、生地の色柄の確認とあわせて、空間全体の内装により調和する「縫製仕様」についてもご提案させていただきました。
カーテンの縫製には、ヒダをたっぷりと取った「約2倍ヒダ(3つ山)」のほか、比較的すっきりとした印象の「約1.5倍ヒダ(2つ山)」、そして今回ご採用いただいた、壁紙との一体感を生むフラットな表情の「ワンプリーツ(1つ山)」など、いくつかの仕上げ方法があります。
当日は、それぞれの参考サンプルをお持ちし、作品のデザイン性やお部屋とのバランスを実際にご確認いただきながら、最終的なスタイルを決定いたしました。


幅360cmを超える「カーテンボックス」は、天井より深い位置にあり、奥行もたっぷりと確保されていました。
ただし、店舗として使用される場合は、スピーカーの位置やカウンタードアなど、一般住宅では想定しない“干渉物”の有無も考慮する必要があります。
このように、現地での細やかなヒアリングを重ねることで、「有効開口寸法(クリアランス)」を確認しながら、最適な「カーテンレール」の仕様と設置位置を決定することができました。
納品後の様子

納品後の、「窓周り」と「間仕切り」の様子です。
幅広窓のカーテンは、ダイナミックな柄表現のできる「片開き」で仕立てて、アクセント・ウィンドゥとして壁紙との調和を考えました。
左右の開口窓も、カーテンの両側を固定していないので、必要に応じてフレキシブルな開口が可能です。

「間仕切り」も全体の統一感を意識しつつ、機能性とデザイン性を両立させた片開き仕様で仕立てました。
今回は「商業施設」でのご採用ということもあり、コットン(綿)生地に消防法で定められた後防炎加工を施し、さらに遮光1級裏地(防炎)を組み合わせた安全性と実用性を兼ね備えた縫製仕様で納めさせていただきました。
店舗オーナー様からも「想像以上の仕上がりで満足しています。これから店内ディスプレイやボトルの陳列を終えて、看板用の撮影をするのが楽しみです」と、嬉しいお言葉をいただきました。

